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S氏再び登場



雫の知り合いに霊感の強いS氏と言う人物がいる
この人の事は以前話した怖い話で登場したはずだ


過去記事
父の知り合いのS氏

雫の体が何かに蝕まれていた時に助けとなってくれた。
あっ!そう言えばこの蝕まれた時の話はまだしてなかったか…その話はまたいずれ話そうと思う


このS氏はもうけっこうな年齢で、たぶん60〜70歳くらいだろうか?顔付はかなり悪く街中ですれ違う物なら絶対に目を合わせたく無いレベルの人間だ
しかし根は悪い人ではなく霊感が強い割には霊に弱くビビりやすいと言う変わった人物でもある

今回はこのS氏から聞いた話をご紹介しよう。


S氏が病院へ訪れた時の話


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S氏は身体にある異常をきたした、どうも風邪を引いたらしい。
放っておいても直ぐに治るだろうがS氏はもっと早く治す必要があったのだ、それは趣味でやっているダンスだ。
そのダンスの練習の為に風邪を引いていては困るのだそうで早く治したかったらしい…
パートナーにうつしてしまう恐れもある

そこでS氏は病院へ行く事にしたのだ

以前このS氏の話を雫がした時、S氏は病院嫌いだと話した思う「病院には行くな!」が口癖だ

この口癖を言うようになったのが今回の事件がきっかけである
まだこの時はS氏は普通に病院には行っていたそうだ。


診察は直ぐ終わるが……


S氏自身が言ってるようにただの風邪だと言うのは分かっている、だから早く治して貰う為に点滴でもして貰うのがS氏の作戦だった
しかし点滴はそう簡単には射ってはくれないものである

S氏は適当に診察を受けて普通に終わった
病院に来た意味がないではないか!と怒ったそうだ


そして診察が終わるとブラブラと病院の中を彷徨き始めた
別に用があるわけではないのに上の階に行き病室の中を適当に覗いては知らない患者さんと雑談してたそうだ

雫「いやいや風邪引いてるんだし、入院患者さんにうつしちゃ悪いでしょwウロウロしてないで診察終わったらさっさと帰れよw」

そう雫は思ったのだがそれはS氏には言わなかった。

S氏は言う
S氏「今思えば…きっと呼ばれてたんだろうな…」


病室巡りをしている最中…ある病室の前で足が止まった
何か嫌な感じがしたそうだ。
その病室の扉は開いたままだった、普通入院患者さんがいる部屋の扉は閉まってるものである
たまに患者さんが開けたままにする場合もあるが…

その扉が全開に開いていると言う事は病室の中には人がいないとS氏は思ったそうだ
しかし病室の中には人の気配がした。


病室の中にいた者は……


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その扉が開いたままの病室がやけにS氏は気になったらしい
そしてヒョイっと病室の中に顔をいれて覗き込んだ

S氏「うわっ!!」

S氏は思わず大声を上げた
なんとその誰もいない病室のベッドの脇に真っ黒な影が立ってたそうである

そしてS氏の声を聞いたその影はゆっくりとこちらを振り向いたそうだ

慌ててS氏は逃げ出した、早歩きで振り向かずにエレベーターを目指す。
後ろが気になってしかたない

S氏は我慢できずに振り返ってしまった……

するとそこには黒い影が2人歩いて追いかけて来てたそうだ。

S氏「ヒィッ!!」

その影はS氏以外には見えてない、廊下を患者さんが歩いているのにその影は患者をすり抜けてS氏を追って来ていた!

エレベーターに辿り着きスイッチを押すがとても間に合わない!もう影はすぐそこまで迫っている

S氏はエレベーターは諦め階段で降りる事にした
走って階段を駆け下りる!振り向くといつの間にか黒い影は4〜5体に増えていた。
さらに壁の中からも黒い影が出て来たそうだ

悲鳴をあげながらS氏は病院を飛び出した!
すると影は外までは追っては来なかったそうである


それ以来S氏は病院に行くと高確率でその黒い影を目撃するようになった
そして「病院は行くな!」が口癖になったのだ

普通の人には見えてはいないが病院には黒い影がウジャウジャ彷徨っている
見えない人はそれで良い、だがたまたま波長が合ってしまいS氏のように突然見えてしまう場合もある

そうなった時…その黒い影は追ってくる
もしも影に捕まってしまえば…どうなるかそれは分からない

S氏は今後も会う人に「病院に行くな!」と警鐘を鳴らし続けるのだろう、それを笑って聞くか真剣に聞くかはその人次第だが…